盛岡中央高等学校
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学べる幸せ

渡邊 日菜子

私は、シドニーのデイビットソンハイスクールに一年間留学して来ました。私は、将来キャビンアテンダントを目指しています。海外にもともと興味があり、また、私にとって、一年間留学はとても魅力的でした。その目標達成のためには、英語力が不可欠だと考え、ただ漠然と、長期間の滞在を経験しなければならないと思っていました。そこで中学三年時にインターネットで、海外に行くことのできる高校を探し、この中央高校で一年間留学できるコースに興味を持ちました。

私が留学の目的として考えていたのは、三つあります。一つ目は英語力を向上させること、二つ目はコミュニケーションにおいて臨機応変に対応できる力をつけること、三つ目は自立することでした。留学前の学校生活は、友達と楽しみなことについて話したり、体験してみたいことを話したりと、不安より楽しみの方が大きかったと思います。

留学の半分が過ぎた頃、学校の授業や生活中の会話など話している内容が理解できるようになり、自分の意思も少しずつ伝えられるようになりました。その一方で、1対1で話す環境に慣れてしまい、友達の前で話そうとしても「伝わるだろうか。」「話していいのかな。」など余計なことまで考えてしまうようになりました。集団の中ではなかなか自分から話し出すきっかけをつかむことができませんでした。周りの生徒が、どんどん自分の意見を言えるように成長していく中、話し出す勇気も自信もない私は、周囲との英語力の差が広がっているという現実から、焦りと不安が募る一方でした。いい解決策が思いつかず、とにかくホストとたくさん話すように心がけました。分からないことがあったら、恥ずかしがらずに聞いたり、話題を広げたり、とにかくたくさん会話をしました。進歩は少しずつ現れました。ホストと話す時間が増えて、友達の前でも自分から話を切り出せるようになりました。何よりも、自信なさが会話を切り出すことを邪魔していたのです。

「自分でアクションを起こさなければ何一つ変わることはない」という言葉を身に染みて実感することとなった留学であり、目標の二つ目であったコミュニケーションにおいて臨機応変に対応できる力を感じることができました。

私にとって留学は、今まで生きてきた中での最大のチャレンジであり、大きなチャンスでした。この一年は、忘れられないことばかりです。後悔がないと言えば嘘になります。もっと頑張れたのではないかと思うこと、やれたこと、たくさんあったと思います。でも、努力し続けた留学は、自分の自信となったことを確信しています。

私に関わってくださった方々全ての人に恩返しができるような人生にしたいです。この留学を支えてくださった、ホストファミリー、現地の先生、中央の先生方、友達、家族全員に感謝します。