盛岡中央高等学校
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津田塾大学・高橋裕子学長特別教育講演会「高い教育を求めるということ」

 9月24日(土)、津田塾大学・高橋裕子学長を、アイーナいわて県民情報交流センター小田島組ホールにお迎えし、生徒・保護者対象の特別教育講演会を開催しました。今回の講演会は、(一財)新渡戸基金 藤井茂理事長のご紹介により実現したものでした。本校は、建学の精神「独立進取」「研鑽努力」「尊師愛弟」の下、世界五大陸26校の国際姉妹校との教育ネットワークを構築し、今年で23回目の開催となった「CHUO国際教育フォーラム」を開催するなど、積極的にグローバル教育を推進しています。附属中学校の校門には、日本人として国際平和主義を先導した郷土の偉人・新渡戸稲造博士の胸像が設置されています。本校では、新渡戸博士をロールモデルとした岩手、日本、世界に貢献できる人材づくりを進めています。高橋学長の特別教育講演会は、このようなグローバル人材づくりの一環として開催されたものでした。

 高橋学長は、講演の中で、明治政府の女子留学生としてわずか6歳で渡米し、その後、日本における女子教育の先駆者として、津田塾大学の前身・女子英学塾の設立を計画、起業し、さらに後継者育成のシステムまで構築した、津田梅子の偉大な生涯を講演してくださいました。その津田梅子の生涯から、どのようなリスクや困難があっても新しいことに立ち向かう気概が大切であり、様々なチャレンジを通して自らの手で可能性の扉を開くことができることの重要性。また、大学は入学することが目的ではなく、何を学ぶのかが大切であり、そのためには偏差値や大学名だけで選ぶのではなく、自分の可能性を最大限、伸ばしてくれる大学を選ぶことが大切である。さらに、世界と比較して日本における大学院進学率がかなり低いという課題を挙げ、グローバル社会が一層進む現代に生きる高校生は、大学院進学も視野に入れた学問と研究のビジョンを描くこと等が大切であることを強調されました。

 講演の終了後には、多くの生徒たちから質問が寄せられ、その質問の1つ1つに誠実に、そして情熱的に回答される高橋学長の姿勢から、生徒たちはさらに大きな共感と学びをいただくことができました。特に女子生徒への呼びかけ、期待が心に残りました。

 講演を聴いた生徒たちからは、「私たち若い世代は、これからどのように社会を築き上げていかなければならないのかという課題を投げかけられたように感じました」、「将来、国際的に活躍することを目指すなら大学院への進学を考え、自分に適した大学選択をすることが重要だと感じました」、「人は生涯学び続けなければならいこと、発言することの大切さを学びました」、「最も強く感じたのは高橋学長の熱意・・・講演終了後も積極的に生徒たちの発言を促し、それに真摯に答える姿からも、その情熱と教育者としての使命感が強く伝わりました」、などの感想が寄せられました。

 本校の多くの生徒たちが岩手、日本、世界に貢献できる人材へと成長していくために、高いビジョンを思い描き、それにチャレンジするための気概を抱くことができたようです。すばらしい特別教育講演会となった事を、津田塾大学・髙橋裕子学長に感謝申し上げます。(副校長 与座宏章)